高齢者や要介護者の中には、数多くの歯がない状態で食事をしたり、食に対する意欲の低下により栄養状態が悪くなる方も数多くいらっしゃいます。
歯がほとんど無かったり、長期間入れ歯を使用していないと食事に不自由をするばかりでなく、正確な発音ができないために、コミュニケーションが取りづらくなります。すると社交性を失っていき、ますますふさぎこみがちになっていきます。このような方々には、快適に使える入れ歯が必要です。
また近年、高齢者において注意すべき変化として誤嚥性肺炎がありますが、これに対する対策として、口腔ケアで口の中の菌数を減らすことや、嚥下に関わる筋力を低下させないための運動や工夫が必要となります。しかし、ただ漫然と口腔ケアを行っていても有益ではありません。押さえるべきポイントおよび個人の状態に応じた対応が必要となります。
このように各人が置かれた環境に合わせた処置を行い、患者さんの生活の質の向上に努めていきたいと考えております。